キャサリン・ゼタ・村山です。今回見た映画はこちら。
「おとなのけんか」

あらすじ
ニューヨークのブルックリンの公園で遊んでいた少年たちの間で争いが起こり、少年ザッカリーに棒で叩かれたイーサンが前歯を2本折るケガをした。ザッカリーの両親である弁護士のアランと投資ブローカーのナンシー夫妻はイーサンの家を訪問し、イーサンの両親であるマイケルとペネロペ夫妻と和解の話し合いを始める。当初、話し合いはなごやかにすすむが、次第に4人の話はかみ合わなくなり、険悪な雰囲気へと変わっていく。元々は、舞台劇だそうで。ああ、そうだろうなとうなずける作品でしたね。
監督はロマン・ポランスキー。そうです。第1シーズンで高水準を叩きだした「ゴーストライター」の監督。
あの映画はにゅるっとした冷淡な笑いが面白みを足していたような気がしていたのですが、その監督がコメディっぽいものを撮っています。ということで、観ました。
この映画、会話以外展開がありません。
場所も「イーサン夫婦の家」からほぼ出ることさえありません。
ロマンは、こんな感じが好きなんでしょうね。ゆるーい会話劇みたいなの。
最初のシーンで、子供たちが外で遊んでいて「事件」が発生する場面が遠目に撮影されています。
そこからカメラが近づくのがすげえ遅い。
それがこの映画ってこんな展開の仕方しますよーというのを表していています。うまいですね。
イーサン・妻を演じるのがジョディ・フォスター。えとね、大好きです。
なぜってタクシードライバーに出てるから。でも日本的なかわいさがある女優だと思いますよ。
今回もキレキレ。ずっと何かしら怒ってますよね、ジョディ。でも似合うんだなぁ。
日本版では、大竹しのぶがこの役を演じたそうで。ああ、タイプとしても近いものあるかもとおもいます。
お互いの子供が接点を持っているだけで、ほぼ面識のない2組。
場を設ければ、お互いは牽制のパンチを撃ちあうに過ぎない。
しかし、そこからたまたま運命の紐がほつれ始めると…。という展開です。
良識のある行動を目指す家族が、沸点を超えると手がつけられない様。豹変ぶりがはんぱない。
こういった構成は役者頼みに近いので4人ともうまいのでしょう。
結局は対立構造がいつの間にやら崩壊し、男子は男子。女子は女子の肩を持ち始める。
ものすごくアバンギャルドな展開ながらすんなり見れる、美しい脚本です。
納得がいかない理由がないですもの。
そしていつも言います。トータル79分!とうとう80を切る映画が表れました。抜群です。
こういうのを褒めていかないと邦画は長くなる一方です。
余計な装飾がいらないと判断したロマンは、やっぱ出来るオトコなんですよ。
これを映画じゃないという人もいるでしょう。
でも僕はスジがいいのが一番難しいと思っているので、これで正しいとおもいます。
いやぁ、人の不幸ってほんと面白いなと感じた性格の悪いぼくですのでかなりの高得点です。
あなたはどう見る?それが大事。
posted by 山本です村山ですドンです。 at 00:53|
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一人語り
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