今日は、まもなくこのポッドキャストが決算をむかえるということで。
わたくしがこんなことをはじめるきっかけになった映画をご紹介します。こちら。
「食堂かたつむり」

あらすじ
26万部を超えるベストセラーとなった小川糸の同題小説を映画化。
母と娘の確執と和解を中心に、人々に幸せをもたらす不思議な食堂をファンタジックなタッチで描いたヒューマン・ドラマ。
ぼくは20代後半までほとんど映画を見ていませんでした。多分、人並み以下だと思います。
時間を合わせるのや、お家でさえDVD入れるのがおっくうという単純な理由からです。
そんな時、気分転換に当時妊娠中の嫁が借りてきた映画がこれでした。
ほぉ確かに。テレビとかで宣伝とかも見ていましたし、ウマそうな料理も出てくる。
たぶん「かもめ食堂」の模倣のようなもので、オーガニックに生きる雰囲気ものなのであろうと。
いいではないか、見てみようとなったわけです。
僕の考えは星一徹のちゃぶ台返しばりに覆されます。
飼ってた豚を食って、「豚さんは喜んでいる」と解釈するご都合主義解釈には吐き気をもよおし。
周りに迷惑をしとどにかけていきながら、全力疾走で自分を肯定していく主人公の行動に?の連続で。
だんだんとこんな映画が全国公開されていくことに、世相の難しさを考え。
観終わったあとは、◯咲コウはおろか、◯咲コウにこの仕事をふったマネジャーにさえ嫌悪感を覚えました。
シナリオが最低すぎる!とこの原作者に心底、中指を突き立てたい衝動に駆られたのです。
これだけ人に対して軽蔑の念を抱いたのは、湯川れい子【ヒップホップが日本の音楽をダメにした、と平気でのたまう人。本当に消えてほしい。あえて伏せない】以来かもしれません。
その後、わたしはどうなったか。
1週間は虫の居所「思い出し怒り」が止まらず、各方面で「食堂かたつむりは最低だ!」と言いあげました。
このままだと僕が変わり者になってしまう!この感覚をわずかでもいいので誰かと共有したい。そう考えたのです。
罵詈雑言を並べ立てるうちに、だんだんと怒りもおさまり落ち着いてきたころ。
ようやく自分の足元を見れるようになり、はたと気づきました。
1つは自分たちがエンターテイメントをいかに先入観やイメージだけで捉えているかということ。
そう。おそらくこんなんだろう。多分、こんな感じでしょ?を理由に自分の目で捉えないままに見過ごすものがいかに多いことか。
広島というローカルに身を置いている時点で、首都圏に住んでいる人たちよりその数は限られます。
なのに、僕はその全体像を勝手にとらえて、評価している。どうせ、こんなんだろと。
なので、これからは自分の目でできるだけ確かめていこうと思うようになったのです。
そしてもう1つ。
あれ?僕は、いろんな人に「食堂かたつむり」を見ろと言っている。つまり。おすすめしてしまっている。
それって、映画の視点からして「食堂かたつむり」の勝ちなんじゃないだろうか、ということです。
よかった!とクソ映画!はもちろん対極に位置しています。そして前者の方が圧倒的に人を惹きつけることには違いありません。
ですが、どちらも「突き抜けている」ことでは共通していて、それでこそ印象に残るわけです。
今、回想してみてもオープニングの下らないアニメーションから最初に作るゲロみたいなスープまでつぶさに覚えています。
悔しいぐらいに。でもそれよりは「まぁ、よかったかな」ぐらいの映画なんかの方が、哀しいかなよっぽど忘れてしまっている。
僕はいろんな意味で、「食堂かたつむり」にヤラれているのです。
駄作でも名作でも、最後に着地できれば気も晴れる。
だからより合って、ポッドキャストをはじめてみようと思い立ちました。
今思えば「食堂かたつむり」は僕の人生観を変えた思い出深い一本ということになるのです。
ありがとう!食堂かたつむり!!!
posted by 山本です村山ですドンです。 at 02:50|
Comment(0)
|
一人語り
|

|